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CNX Interfaceパレメータ設定

どれをどう使うか

 “Refine Structure”や“Map Generation”におけるプログラムの選択やパラメータ設定は、CNXによる精密化とほぼ同じである。
 ただ、慣れるまでは戸惑うことも多いので、以下おおよその目安を記述する。

 なお、以下はあくまでも個人的な経験に基づく目安であって、精密化の成功(モデルの完成)を保証するものではないので、ご注意を。

“Refine Structure”のパラメーター設定

 “Refine Structure”(=CNX“refine.inp”)では、以下3つの精密化法を一度に実行できる。
@ Simulated Annealing法
A 最小二乗法
B 温度因子精密化
 精密化の進捗に合わせて、選択する精密化法、またその他のパラメーター設定を変えることで、良い結果につながることがある。

(1) 精密化の初期:蛋白質モデルが大きな誤差を含む
  @〜B全て実行
  Initial B Factor Correction: None
  Bulk Solvent Correction: None or Babinet
(2) 蛋白質分子の精密化がある程度進行
  @〜B全て実行
  Initial B Factor Correction: Anisotropic
  Bulk Solvent Correction: None or Babinet
(3) 蛋白質分子の精密化がほぼ終了
  A、Bを実行
  Initial B Factor Correction: Anisotropic
  Bulk Solvent Correction: Babinet
(4) 水分子を挿入後
  A、Bを実行
  Initial B Factor Correction: Anisotropic
  Bulk Solvent Correction: Babinet
(5) 水分子の挿入、分子モデルの精密化がほぼ終了
  A、Bを実行
  Initial B Factor Correction: Anisotropic
  Bulk Solvent Correction: mask
(6) 精密化終了に向けて
  Bを実行
  Initial B Factor Correction: Anisotropic
  Bulk Solvent Correction: mask

 恐らく、“Initial B Factor Correction”の設定、また“Bulk Solvent Correction”の設定を変えることで、劇的にR値が下がると思う。
 ただし、(1)〜(3)の過程で蛋白質分子の精密化を十分に行っておかないと、その後の精密化に影響がでることもあるので注意。

“Map Generation”のパラメータ設定

 通常、蛋白質やリガンドの精密化には2fo-fc map(またはfo map、omit map)が、水分子の挿入ではそれに加えfo-fc mapが必要となる。
 特に問題がなければ、“Refine Structure”“Generate Maps post-refinement”で2fo-fc及びfo-fcマップを作製すれば良い。
 しかし、fo mapや、omit mapが必要である場合は、“Map Generation”による電子密度マップの作製である。

 ここでは、特定のアミノ酸領域の電子密度が不明瞭である場合に効果が期待できる、2fo-fc omit mapを作製する際のパラメータ設定を記述する。
 仮に、Segment名がBの分子、20〜30残基目の電子密度が、通常の2fo-fc mapでは不明瞭である、とすると、

(1) “Choose which type of map to calculate:” → “2Fo-Fc Map”を選択。
(2) “Omit Residues from Map Calculation” → チェック(×印)し、“Segment”に“B”、“Residues □to□”に“20”と“30”と入力する。
(3) 他のパラメータ → default設定で良い。
(4) “Choose Action:”を選択“OK”。

 もちろん、CNXから電子密度を作成することも可能である。



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