X線結晶解析> X線回折装置> 2次元検出器> 測定準備

測定準備

試料の取り付け・センタリング

(注) X線発生時の防X線カバー開閉に伴う注意事項を確認して下さい。
(注) X線の焦点がずれるためマイクロメーター(図2.2.1矢印)には触らないで下さい。

試料の取り付け
 (注) 吹付ノズルの位置調整は試料を取り付ける前に行っておく(通常は必要無いはず)。
  1. 「X線発生時の防X線カバーの開閉」の手順に従い、防X線カバーを開ける。
  2. ゴニオメーターヘッド(図2.2.2)をφ軸ステージ(図2.2.3)マウント部に取り付ける。
  3. ゴニオメーターヘッドに試料(結晶)を取り付ける(参考:フラッシュ・クーリング)。
  4. 光源(MEGALIGHT 50)の電源を入れライトアップ。
  5. 制御用PCでソフトウェア“Raxvideo”を開く。
    ⇒CCDカメラ画像が映し出される。
  6. フリーローテーション ロックつまみを“LOCK”から“FREE”にする。
    ⇒ステージ可動。
センタリング
*以下の操作は“Raxvideo”の画像を見ながら作業(図2.2.4)。
(注) “Raxvideo”設定(“Video/VideoFormat”“Cross/MoveCross”)は変更しない。
   CCDカメラの焦点がずれ、画像が映らなくなる。
  1. 横軸(高さ)を調整する。
    (1) 付属レンチ(赤い柄の六角レンチ)で高さ固定ネジを緩める。
    (2) 高さ調節リングを回し、対象物の横軸をカメラ画像横軸に合わせる。
    (3) 高さ固定ネジを締める。
  2. 回転軸を調整する。
    (1) 専用レンチでゴニオメーターヘッドのアーク(図2.2.2矢印)を回す。
      → 結晶縦軸を“Raxvideo”画像縦軸に合わせる。
    (2) フリーローテーションを回しながら(1)を繰り返す。
      → 最終的に結晶の回転軸と“Raxvideo”縦軸が一致するまで調整。
  3. ロックつまみを“FREE“から“LOCK“にする。
    ⇒ステージ固定。
  4. 防X線カバーを閉じる。


(図2.2.1) X線照射部


(図2.2.2) ゴニオメーターヘッド


(図2.2.3) φ軸ステージ



(図2.2.4) センタリング
基本的に上二つのアーク(XY方向)による調整を繰り返せば良い。
結晶の傾きが大きく回転軸が合わない場合などは、下二つのアーク(あおり)を利用。

参考:フラッシュ・クーリング

 低温測定(冷ガスによるフラッシュ・クーリング)時の、結晶のマウント方法を以下に記述する。

 なお、結晶のマウント位置が冷ガスの吹付け位置と大きくずれていると、急冷に失敗することがある。
 結晶をマウントする前に、同サイズ・高さのループを用いてセンタリングし、大まかな位置合わせをしておく。

  1. “Magnetic base”付ゴニオメーターヘッドをマウント部に取り付ける(図2.2.5a)。
  2. 冷ガスを遮る(吹付口にカードなど)(図2.2.5b)。
  3. 結晶を乗せたループをセット(図2.2.5c-d)。
  4. 素早く遮蔽物を取り去り、冷ガスを当てる(図2.2.5e)。
  5. マウントした結晶(図2.2.5.f)のセンタリングを行う。
 検出器を下げれば(カメラ長を最大)、作業スペースは十分確保できる。

(図2.2.5) フラッシュ・クーリング

カメラ長の設定

(注) X線発生時の防X線カバー開閉に伴う注意事項を確認して下さい。

φ軸ステージ右(図2.2.6)のハンドルでカメラ長を設定する。

  1. 「X線発生時の防X線カバーの開閉」の手順に従い、防X線カバーを開ける。
  2. カメラ長ロックねじを緩める。
  3. カメラ長移動ハンドルを回し、カメラ長を設定(モニターにmm表示)。
    *125mmで約1.8Å分解能。
  4. カメラ長ロックねじを締める。
  5. 防X線カバーを閉じる。

(図2.2.6) φ軸ステージ右



Back