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その他

吹付ノズルの位置調整

 基本的には行うことがない作業。
 ただ、まれにノズルの影が回折像に被ってしまうことや、ノズル向き(=冷ガスの方向)が悪くひどい霜付きが起こる場合がある。
 そうした場合は以下の作業でノズル位置を調整する。

  1. 「装置の起動」の手順に従って冷ガスを発生させておく。
  2. ノズル吹付口が試料から1cm前後、ノズルの中心が試料に向く様にXYZ軸ステージ(図3.2.1)で調整。
    (注) 冷ガスが2次元検出器のX線露光面に当たらない様に調整。
  3. ゴニオメーターヘッドに熱電対(図3.2.2)を取り付け、先端をセンタリング
    (注) 熱電対は外力に弱いので取り扱い注意。
  4. 熱電対のケーブルを温度表示機に接続して温度測定。
  5. 温度が安定する位置に、ノズルをXYZ軸ステージで調整。
    *設定温度との誤差は〜10℃程度で問題ない。

(注意)
 冷ガス発生中のノズル位置の調整は、XYZ軸ステージの稼動範囲内に止める。
 ノズル位置の大きな移動はチューブ破損の原因となります。


(図3.2.1) XYZ軸ステージ


(図3.2.2) セッティング熱電対・温度表示機
ヘッドのネジ(矢印)で熱電対の根元を固定。


参考:霜付きについて

 結晶への霜付きを防ぐには、乱気流の発生をどれだけ抑えられるかが重要。
 その対策としては、

などが挙げられる。
 回折像に大きな影響、強い水のリングなど、が無ければ、多少の霜付き問題ない。



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